君に、ありがとうございます。

好きなアイドルについて。

「なんか、なんとなく、好き」って無敵。

もしも君になったらどんな
世界が僕に見えるのだろう
そんな想像をいつも膨らまして

ゆず/HAMO(アルバム「2-NI-」収録)

先日、とある人と「どうしてダウンロード時代になってもなおCDやアルバムなどの盤を買うの?ジャケット写真だってパソコンで見れるし、ブックレットを見ているのとそういう画面上でみるのと違いなんてないでしょう?」という話をしていて、ヒートアップしてしまい最終的にはちょっと泣きそうになってしまったのですが(落ち着けよ…)私としての理由は色々あるんだけれど*1しばらくもんもんと考えて、ひとつの大きな理由として「CDジャケットや歌詞カードのデザインなどビジュアルワークも含めたひとつの作品としての盤形態を愛しているからだコノヤロー!」という結論に至りましたので、ここでちょっくら私の好きなアーティストさんの代表的この盤だいすき話をとりとめもなくだらだらと書いておきます。

ラインナップは私の好みで以下です。



嵐/「Popcorn」初回限定盤
V6/「READY?」通常版
ゆず/「虹」
BUMP OB CHICKEN/「涙のふるさと」





Popcorn(初回プレス盤)

Popcorn(初回プレス盤)

Hi(Hi)five(five)
隣の人ともハイタッチ
これから僕ら騒ぎ出し
終わりなき開会の合図
01/Welecome to our party

謎の絵本つき、ぶっとんだビジュアル展開の我らがポップコーンディスク。映画館で買う定番ポップコーンカップと同じ赤ストライプの衣装に身を包む、遊び心とセンスがシンプルにまとまった一枚。このときの5人は絵本で説明されているとおり「コーンの国のなかよし五人組」としてたたずんでいる*2

このビジュアルが発表されたのが確か当時回っていたコンサート中で、その時の展開の仕方も「衝撃の…?」的な扱いでしたが、このジャケット写真を見たときに「これほどまでに遊び心満載でなおかつバランスのいい、どこかスタイリッシュにかわいいポスターわたし見たことない…!」という衝撃を受けた。

遊んでいるのにかわいいだけではなくって、ちゃんとデザインとしてシンプルで、なんかカッコイイ。ジャケットおよびブックレットで展開されているのは5人のみで、潔くバックは白、小道具も一切なし。衣装も赤×白ストライプスーツの一択、蝶ネクタイもちゃんとしているけどジャケットなしの白シャツonベスト、そして足元がお揃いの真っ白コンバース。ほどよい寄りのジャケット写真もさることながら、裏ジャケットも大好きです。写真、そしてそれに組み合わせた曲タイトルとアルバムタイトルのロゴ位置も、いちいちシンプルでかわいい。
初回盤仕様は紙ケースで、その内側をのぞくと奥の背表紙にあたるところに絵本での5人のイラスト入りがかわいい。こういう細かい遊びが似合う全体的なパッケージ感がいい。使っている色が赤×白の2色と後は印字の黒のみ、というのもシンプルで、さらにコミカルさを引き出していると思います。
盤もちゃんとかわいく、絵本での5人が印刷されている。けっきょくは盤が一番ハデなんじゃないかっていうぐらいに「おもしろいことをバランスよくシンプルにまとめている」のが大人かっこいいおふざけだなーと勝手ながらに思っています。まぁ絵本が最大に謎なのはご愛嬌だ(笑)

そして当たり前だけど重要なこととして、この時の嵐5人がばかみたいにかわいいビジュアルをしていてたまりません。とくに特筆すべきは末ズな…松本潤二宮和也のかわいさな!!!!!ブックレットの表紙左手は広げると5人それぞれがアップになった写真が連なっていて、その一人目として出てくるのが松本さんなんですが、もうここの松本さんのお写真は、事務所が松本さんを売り出すときに各企業に提出する「松本潤ってこんなひとです」書類の中にぜったい組み込んでおいたほうがいいと思うんだよ真剣に(←こういう資料をなんと呼ぶか分からないし存在するかもわからないのでてきとうに書いてるけどいたって真剣です)あと、このアルバムの大野さんのソロ曲は大人っぽいミィディアムチェーンの「two」という作品ですが、ブックレットでその歌詞の隣に5人肩組んでわー!ってやってる写真が配置されててなんか和みます(笑)嵐かわいいよ嵐。


READY?【ジャケットC】

READY?【ジャケットC】

流れるMELODYまるで魔法みたいだね
いつまでも大切な想いを結ぶのさ
RADIO MAGIC 繋がるMUSIC そんなMAGIC
09/RADIO MAGIC

このアルバムのジャケット写真(初回限定盤2種)を、当時はファンでもなかったのに、ものすごくよく覚えている。たぶんCDショップとかでポスターを見たぐらいだろうし、今思えば「V6だ」と認識していたかどうかさえ曖昧だけれど、とにかくこのジャケットに使われた写真を「ものすごくいい写真だな」と思って強烈に記憶に残していた。なのでこのブログでもちょろっと書いたんだけど、こうしてハマってCDを借りようとTUTAYAに赴いたときに、「あぁ…これ!!!!これだ、このジャケットすっごい覚えてる、改めて見てもすっごくいいジャケット写真だよなぁ本当に…!」ってちょっと感動した。

まず、ただ単純に、この写真がすっごくいい写真だと思うんですよ。それがなんでだろうって今手に入れてじっくり見て今一度考えると、「写真の色味」だと思う。写真の色味が絶妙にいい。光をバシっと当てたようなシャープさではない、でもレトロすぎない、なんとも絶妙なさじ加減。そして小道具と衣装(衣装はもうほんっとパッケージにマッチするよう抑えたカラーでここまでさりげなくカッコイイのずるいと思う)、ポーズに立ち位置もそれにきちんとマッチして、「狙って作りこんで撮影した写真」となっている。古い写真機、三脚、カメラケース。私が手に出来たのは通常版なのでジャケット写真はお尻を見せてるバックショット*3なんですが、それもまたかわいいんだよ〜。わちゃっと固まっている6人、そしてこのアングルの絶妙さたまんないぜ。そしてそれにかかるタイトルと「V6」というフォントも素晴らしい。「READY?」というタイトルが大文字表記なのも、それよりV6という表記が大きいのも、バランスが本当にたまらない。メンバーの顔は一切映っていないのに、それでもとにかく見れば見るほど素敵なジャケット写真だと思う。ブックレットの、各メンバーモノクロ写真と、3:3(井ノ原/岡田/長野)(坂本/森田/三宅)でのコミカルなショットもすんごくいい。

※まったく感覚的な話になるんですが、いつかの城島リーダー×大野さんGQジャパン対談のオフィス風景写真グラビアも同じ感想を持った*4。それか嵐のハムテキPV。

そしてここでも当たり前ですが6人のビジュアル完璧な。カミセンの少年ぽさを残したかっこよさがハンパなくて震える…とくに金髪森田さんほんとうにかっこいい。







※ここから先のは普段だったらもうひとつのダイアリで書くんですが置いときます※

虹

雨上がりの空に そっと架かる虹の橋
01/虹

森本千絵さんがアートディレクションを手掛けた、ゆずの新たな代表曲ともなった「虹」。シングルのアートワークおよびPVも、新たなアルバム「FURUSATO」へ繋げていく形で展開されています。
ジャケット写真にゆずは映っていません。けれどこの、色とりどりのテープがまるで虹のようにややゆとりを持たせながら伸びている様子と、紙製パッケージをぱたんと開いたときに飛び込んでくる、リーダーが演奏する虹ギターがうつしこまれた盤、ゆずの二人の写真がとても素敵で、このシングルのデザインすごく好きです。ゆずの二人は青空と雲を溶け込ませたようなシャツにネクタイをしていて、リーダーが虹いろテープに手を伸ばし、それを岩沢さんが見ている。ブックレットはカップリング曲も含んだ2曲の歌詞が、うっすらフェードをかけたような写真の上に白の字で印字されていて、タイトルおよび作詞作曲者の配置もシンプル。「『僕らにとってすごく大事な曲になるんじゃないか』という予感があって、ゆず史上一番時間をかけてつくった」とされるこのシングルの素敵な装いに、自作アルバムのアートワークがものすごく楽しみになった記憶がある。

ジャケットが素敵でその時の曲タイトルのフォントおよび配置が素晴らしいとき、私はいつでも「ゆず、というひらがな二文字がもう、最高にすてきだよな…!」とばかみたいなことをよく思います。あの明朝体でさりげなく表記される「ゆず」だけでもなんかこう、たまらない気持ちになる時があるぜ。なんなのもう平成さわやかフォークデュオかわいいよ。ゆずは2008年のワンダフルワールドあたりからデザイン含めてのコンセプトを明確に、そして妥協なく作りこんでいるイメージ。現段階での最新アルバムである2014年発売「新世界」もパッケージが特典CDにいたるまで本当に素晴らしくつくりこまれていて、うれしかった。




涙のふるさと

涙のふるさと

言葉ばかり必死になって やっと幾つか覚えたのに
ただ一度の微笑みが あんなに上手に喋るとは
02/真っ赤な空を見ただろうか

メンバーでガラクタを使って作った、ロボットのようなオブジェ。海辺に佇むそれがモノクロでうつしこまれたジャケット写真。この写真も説明なんてつかないぐらいに、初見の時点で大好きになった。雑誌か何かで読んだと思うんだけど、皆で話しながらわー!と作り上げてわー!と撮影したそう。
BUMPはアルバムワークがけっこう冒険してるしゲームやアニメとのコラボもあるし、最近ではデジタルチックだし謎の分厚い絵本つけるしで色々なんですが、写真でさくっと収めている場合などもあり色々あって面白い。私は後者のほうが印象として好き!!!と残りやすいんですが、その中でもこれがやっぱり一番まっさきに思い浮かんだ「大好きなジャケット写真、ジャケットワーク」なのです。歌詞の描かれている見開きの写真もすごくシンプルで渋くて、なんか素敵。荒い波、ぼろぼろのビニールシートがまるでヒーローマントのように見えるオブジェ、モノクロ。

ジャケット写真に本人が映ることがほぼない感覚のBUMPですが、このシングルA面曲はバンド初のCMに起用され、「サビからではなくBメロから使われていてすっごくうれしかった」と語っていました。今でもタッグを組む映画監督の山崎さんがCM監督およびPV監督もされていて、なんとPVではバンプまさかの学生服着てるっていう(笑)あと若かりし頃の堀北まきさんも出演されていて、いままでとは違った展開だなぁと思いつつのこのジャケットワークだったので、それも印象強い。ぜんぜんPV寄りじゃないんですよねジャケット写真は。

あとただの余談なんですが、このカップリング曲「真っ赤な空を見ただろうか」は、私が「あなたが一番好きな曲は何?」と聞かれて、すべてのアーティストのすべての曲から迷いに迷ってあげた4曲の中の1曲、です。なんともいえない、理由がうまくいえないぐらいの、「なんとなく、大好きなんです」という1曲。







すごく長くなりましたが、やっぱり「まとめてひとつの作品となっている盤の形態」をやっぱり愛してるんだ。パソコンもしくはスマホなどのデジタル機器で「同じ写真」が存在しそれを受け取れたとしても、それでいいやとは思えないな、ていう。まず大きさが違うし、印刷されたものと画面で見るのとじゃ色も違う。ジャケット写真とそれにかかるタイトルのロゴ、フォント、配置。ブックレットの紙の素材や質感、歌詞が印字されている文字色やフォント、行間。盤のデザイン。各レコード会社が、これを売るために帯につける宣伝キャッチコピーなんかも、それらを含めて「ひとつの作品」として、お金を払ってでも受け取りたい。そしてそれを手元に置いておきたい。

アルバムやシングルなどの「盤という形態」で音楽が販売されなくなってしまったら私、本屋で本が買えなくなってネットでしか手に入らなくなった、というのと同じぐらい落ち込むと思う。並べて比べるような感覚ではないかもしれないけれどさ…ということで、やっぱこう、楽曲が素敵だ、という究極すぎる理由もいいんだけど、それと同じく「ジャケットたのしみわくてか」という気持ちをやっぱりずっと楽しんでいきたいなと思った2015年なのでした。

*1:デジタルデータではない形で手元に残しておきたい、等

*2:でもめくるたびいつも笑うよこの絵本の展開うける

*3:上のアマゾン紹介ではない別写真

*4:調べてみたらカメラマンさんの所属?が同じだった、この写真いいな好きだなーと思うとだいたいその表記がある